日本の製造業はピンチである。
トヨタを初め、輸出型企業が総崩れ。
日本のモデルが完全に崩壊している。
日本のモデルはこうだ。
初期の著作権・知的財産権は米国に研究させ
素材から生産、組立、販売までのルールを一貫して作成する。
社内外に多くの資本関係と労働力を抱える構図により、
情報の連動性が高く、コミュニケーション統合が高いのだ。
開発・技術・生産・販売が一体となって事業を立ち上げるから
低コストと圧倒的スピードで産業構造がなりたつ。
また、日本人が親方日の丸についていけば心配ないという
家長父制度の延長線上にこのDNAがしみついているのだ。
だから大手家電メーカーなどは総合戦略で生き残ることが出来た。
また、社内の情報コミュニケーションスピードが速ければ
迅速に最先端IT技術を真似することが出来、
市場での付加価値が高いうちに事業を立ち上げられる。
欧米は株主利益尊重の風土が強いため、
「事業の選択と集中」に対して高度に傾斜している。
そのため新規ビジネスモデルを立ち上げるには
バリューチェーンにおける企業間でのコミュニケーションロスや
利害関係が多すぎてキャズムの壁を破れるほど低価格化が出来ない。
このようにして日本の垂直統合型産業は栄えていった。
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しかし、市場が立ち上がりキャズムの壁が壊されると、
市場規模が大きくなり専業メーカーが台頭するようになる。
その専業メーカーは自社の強みに選択と集中を行うため、
市場全体が水平分業化して
強い企業のみが生き残る構図になっていく。
その時総合電機メーカーの市場に対する
インパクトは実質なくなっているのだ。
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パソコン市場では、かつてIBM、日本ではNEC,富士通が
自社内にハードからソフトまでの設計部門を持ち、
一つのコンピューターを生産販売する過程を担っていた。
しかし、IBMがPCAT互換機をライセンシーした段階で、
普及が一気に進み、水平分業化した企業が台頭するようになってきた。
高度に規格化されたそれぞれの分野では
プロセッサ、MB、メモリ、チップセット、IF、HDD、OS、
さらにはアプリケーション、流通などの分野で専門企業が台頭し、
秀でた才能を遺憾なく発揮した。
その頃、NEC、富士通は自社の得意分野を見出せないまま
PC事業において衰退の一途をたどる運命となった。
それぞれのトップ企業である、
インテル、ASUS、サムスン、WD、マイクロソフト、アドビの6社の中では
サムスン、ASUSを除いて完成品PCを一台も生産していない。
自動車メーカーが日本で生き残っているのは
知識労働の集成型産業であり、膨大なコミュニケーションを
開発・生産・販売で低コストで実現する方法があるからである。
垂直統合型モデルがいまだに成立する事業モデルだからこそ
成り立つのである。
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ケータイ業界は既に水平分業の波が訪れている。
BBPはTI、OSはシンビアン(Nokia)、製造はEMSメーカー
あとはアプリケーションだけである。
ここにアップルとGoogle、Adobeが名乗りをあげている。
OS上に自社のプラットフォームをさらに構築してしまえば、
その上は個人が勝手に作れるようになるのだ。
魅力的なハードでユーザーを増やし、
アプリの販売チャネルを制覇しようとしているのがアップルであり、
ブラウザーで広告モデルをスキミング使用としているのがGoogleの戦略である。
どちらもダイナミックな発想である。