情報交換コストの無料化が企業経営の構造を変革する。
100年に一度の危機に隠れて今進行している現実を見よ
世間のニュースは100年に一度の危機の解説に余念が無い。
しかし世間は「危機だ、危機だ」と騒いでいるだけで、
未来像を探そうとはしていない。
そんな思考停止の人々は置いておいて、
未来がどうなるかを考察しよう。
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情報交換コストの無料化が世界を変える。
今現在、世界で進行中の出来事で、
人類の未来に大きなインパクトを与える出来事はなんだろうか?
私はそれは「情報交換コストの無料化」であると思う。
ムーアの法則に代表されるように、
CPU、メモリ、HDDの低価格化が猛烈な勢いで進んでいる。
これらのPC性能の向上は1.8年で2倍になり、
同じ性能ならばコストは1.8年で半分になるのである。
限界計算費用(1計算あたりのコスト)は実質無料になり、
これが「情報交換コスト」を実質無料にしつつある。
情報交換とは、手紙、電話、FAX、など
何らかのメディアを通じた「知識の共有」である。
Aさんが知っている知識を上記メディアを介してBさんに教える。
これが情報交換ということであり、知識の共有ということである。
知識の共有が進むとどうなるかというと、
さらに付加価値の高い知識が生まれる。
日本の歴史に詳しいAさんが
米国の歴史に詳しいBさんと知識の共有をすることで
新しい歴史観が生まれることがある。
このように「知識は代替することなく、補完しあって
その価値を高めていく」ことが出来るのである。
しかしこれまでは情報交換に大きなコストが掛かっていた。
手紙は1通50円、電話は1分10円、FAXは1通30円といったように
「情報の交換には常にコストが掛かっていた」のである。
これらの情報交換のメディアを担っていたのは
行き着く先は人的資源であるが、
近代の急速な機械化によって、
これらの情報交換技術はコンピューターで置き換えられるようになった。
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既存の情報交換手段は駆逐される。
手紙、電話、FAXなどの旧世代メディアは、
電子メール、Skype、テレビ電話など、
多くの新技術としてPC上で展開されていった。
これらの価格が帰結する先はPCの計算コストであり、
それは即ちPC自体のコストに依存する。
そこに爆弾を投下するのがムーアの法則である。
PCが低コスト化すればこれらの技術は年々安くなり、
そして実質無料の時代がやってくる。
いまや家庭内のブロードバンドは先進国では7割の家庭に普及し、
月額4000程度でも通信料は無制限になっている。
情報交換コストが無料になる時代は今すぐそこに来ているのである。
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はたして我々はこれからの時代、情報交換コストの無料化を
どのような形で享受すればいいのだろうか?
情報交換コストの無料化は、時間と空間を解き放ってくれる。
例えばテレビ電話ができれば、空間が関係なくなる。
手紙で時間が掛かっていたものが電子メールに置き換われば
時間が関係なくなる。
これを会社の経費削減と捉えるのは
浅はかな発想であることは言うまでも無い。
21世紀において、人々は時空を越えて
つながることが出来るようになったのだ。
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オープン化で知識を世界中から集めよ。
時空を越えた知は何処に向かうのだろうか。
これは今や世界中の知識労働者の労働形態を
根本的に変えていくインパクトをもたらそうとしている。
これまで付加価値の低い単純労働のパートタイマーは、
3時間だけの労働といったように部分的な労働力の供給も行えた。
しかし、知識労働者はそのような短時間労働は労働力として成立していなかった。
知識労働者はある一定以上の拘束時間をもって
はじめて企業に知識を貢献出来てきたのである。
現実的に言い換えれば一つの企業に「1日あたり8時間」の
勤務ををしていないと労働者としての価値を与えられなかったのである。
しかし、これからの知識労働者は時空を越えることができる。
例えば広域に散らばる専門家たちが
毎日、「帰宅後の1時間」を
他の企業の経営戦略実現のためにあてることが出来る。
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メール、電話、通信、TV会議、インターネット、データベース、
超低価格で様々なコミュニケーション(=情報交換)が行える環境は
知識労働の時間単位が極小化しても無限に積算できる
インフラストラクチャーとなっている。
小さな知識と戦略の積み重ねが
大きな一つの戦略として統合できるようになったのだ。
これにより優秀な知識労働者は時間と空間に縛られること無く、
世界中の企業の経営改善のために知恵を提供することができるようになった。
他方、世界中の企業は、優秀な知識労働者をリスクを持って高い費用で
直接雇用することなく、「必要な時に、必要なリソースだけ」
レンタルすることが出来るようになったのである。
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ナレッジオンデマンドが世界を変える。
このコンセプトにより、
世界中の「知識労働の生産性」は爆発的に向上し、
「知識の最適資源配分」が急速に広まっていくことだろう。
究極の「ナレッジ・オンデマンド」の実現である。
知識労働者は自分の知識を定量化し、
ネットワーク・コミュニティに参加することが求められていく。
一方の企業側は、企業戦略をオープンにし、
幅広い知識労働者から自社の戦略実現の方策を
公募することが求められる。
これらは人間として、経営者として、企業として、
非常に大きな度量が必要となるが、
これをオープンに実現できる人間こそ、
21世紀において繁栄を築くことが出来る素地なのである。
「情報交換コストの無料化」は、
世界中の知識労働を一変させる爆発力を持っていることを忘れてはいけない。
現に、オープンソースで世界中の開発者が労働力を寄付した
Linuxは世界中のWEBサーバーの標準OSとなった。
同時に開発された、Apache、MySQL、PHPは
WEB世界のアプリケーションの全てを掌握している。
オープンソースで開発されたソフトウェアは
限界計算費用をさらに押し下げるという、
究極の「正のスパイラル」へと突入した。
事実として、知識労働革命はすぐ手元まで来ている。
知識労働は全ての産業の前提を変えてしまおうとしている。
知識労働革命による、
ナレッジオンデマンドは夢物語ではなく現実である。