iPhoneアプリ10億DLの衝撃:ケータイの延長線上に無いAppleのマーケティング力とは?
iPhoneアプリが10億ダウンロードを記録しようとしている。
AppleのKeynoteの発表によれば
全世界の80カ国でiPhoneは発売されていて、
累計販売台数は1700万台である。
またiPhoneの電話機能が無い、「iPod Touch」は
全世界で1300万台が売られている。
次世代iPhoneは6月に公開される見込みだ。
iPhoneには電話以外にGoogleマップや、Youtubeの閲覧など
様々な機能を有しているが、最もこのデバイスの魅力を上げているのは
後から追加できるアプリケーションの数々だ。
2008年6月より始まった、AppStoreでは
iPhone/ipodtouch専用のアプリケーションが
ボタン一つでダウンロードでき、即座にインストールされる。
これにより無限に機能を追加して、iPhone/ipodtouchの
機器としての魅力を高めることが出来るのだ。
そしてこのアプリ群はAppleが開発しているのではなく、
そのほとんどを一般企業や一般の開発者が作っているのである。
アプリには無料のものだけではなく、有料のものもある。
有料ソフトの収益の3割はAppleにいくが、7割は開発者に渡る。
最小金額は115円からとなっており、クレジットカードの取引手数料も要らなければ、
ホスティング費用もかからない。さらに収益は週次で支払われる。
ObjectiveーCという特殊な言語と、Macでの開発環境が必要であるが、
プログラマなら世界で3000万人向けに少額決済ができるモデルは
世界に現有するエコシステムの中でも最高峰の魅力を備える。
IT業界のトレンドはエコシステムの構築である。
自社でサービスの全てを用意するにはエネルギーも経営資源も莫大なものが必要になる。
そこでソフトウェアの仕様の一部を公開して、
第三者がアプリケーションの開発に参画できることを目的とするのがエコシステムである。
エコシステムは本来「生態系」という意味だが、
これにより、第三者から思わぬアイデアで、
爆発的なヒットとなるケースもまれではない。
調子づいたアップルは6月のiPhoneOS3.0へのアップデートにより、
- 課金システムの多様化
- APIの1000件の追加
- 周辺機器との通信規格の策定
- 100の新機能の盛り込み
と余念がない。
iPhoneは既存の携帯ビジネスの延長線上にはない。
パーソナルコンピューティングとテレフォニーの融合だけではなく、
周辺機器を持つことによって、全てのデバイスをコンピューティングするという
「ユビキタス」の社会を実現するための最先端のデバイスとなった。
